TSMCが5nmプロセス・3nmプロセスの詳細を発表、3nmプロセスは2022年下半期に大量生産開始予定

TSMCの5nmプロセスノード「N5」は、極紫外線(EUV)フォトリソグラフィを使ったプロセスノード。EUVフォトリソグラフィは、Huaweiの5G対応SoC・Kirin 990に採用されている7nmプロセスノード「N7+」でも使われている回路パターン生成技術です。

TSMCによれば、N5は7nmプロセスノードの「N7」に比べて、1.8倍のロジック密度、最大15%のパフォーマンス向上、最大30%の電力削減が実現できると主張しています。さらに、N5はN7に比べて高い歩留まりを達成できるとのこと。

TSMCによればN5を採用した消費者向け製品は2020年中に生産される予定で、技術系ニュースメディアのAnandTechは「Appleの次世代SoCとなるA14チップシリーズで初めてN5が採用される可能性がある」としています。実際に、2020年6月には5nmプロセスの製造が開始されていることが報じられています。

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また、TSMCはN5からさらに5%の速度向上と10%の電力削減を目指すプロセスノード「N5P」を2021年に立ち上げる予定と発表。加えて同じ5nmプロセスノードの「N4」は2021年第4四半期にリスク生産に入り、2022年に大量生産に入ると発表しましたが、性能は公表しませんでした。

そして、TSMCの3nmプロセスを採用したノード「N3」も発表。N3はN5に比べてパフォーマンスが10~15%向上し、電力消費も25~30%削減されるとのことで、N3は2021年にリスク生産開始が、2022年下半期に大量生産が予定されています。3nmプロセスについては、Samsungが独自のプロセスノード「3GAE」を発表しており、AnandTechは「電力とパフォーマンスについてはN3と3GAEは同等だが、ロジック密度ではN3がかなりリードしている」と評価しています。

ソース:https://gigazine.net/news/20200826-tsmc-3nm-5nm-process/