iFixitが新iPhone SEと8の共通パーツを検証。ディスプレイとカメラは同じ

2020年04月27日

先日iPhone SE第2世代を分解し、実質的な前モデルといえるiPhone 8とパーツがどれほど共通しているかを実証した動画が公開されていました

それに続いて、本業は修理屋さんながら分解レポートでおなじみのiFixitが改めて両モデルの内部構造を再検討し、どのパーツが互いに取り替えられるかを詳しく説明しています。iPhone最新モデルと過去モデルが一部パーツを共通としていることは、今まではほとんど考えられなかったことです。それが方針転換された事実は上述のビデオでも確認されていましたが、今回は分解(修理)の専門家らしい詳細な内容となっています。

まずカメラやSIMトレイ、Taptice Engineやディスプレイ部分(マイクや近接センサーを含む)はすべてiPhone 8の部品と交換が可能とのこと。新SEの修理代金は最新モデルとしては異例の安価さですが、過去モデル用パーツの流用が利くといった事情も背景にありそうです。

ちなみにTaptic Engineとは3D Touch(画面を押し込む感圧タッチ)の一部機能を実現する部品(リニアモーターにより、タッチに対して振動を返す)です。今後のiPhoneでは3D Touchを廃止する方向と見られていましたが、新SEではどっこい生きてたかっこうです。

そんななか、いくつか目立つ制約もあります。まず、スクリーンプログラマ(アップルの提供する専用ツール)が使えない場合は、ディスプレイのTrue Tone機能は有効となりません。またTouch ID内蔵のホームボタンも、iPhoneにとって最重要の指紋認証セキュリティに直結するため、従来通り交換は(正規サービスプロバイダ以外は)できないとのことです。

ほかバッテリーも同じ容量ながらロジックボードとの接続コネクタが違うため、やはり新SEと8との交換は不可。そしてアップル非公認業者がバッテリーを交換すると警告が表示されることも、これまでと同じです。

とはいえ、iFixitは総合的には新SEと8との後方互換性(過去モデルと部品が共通であること)を高く評価しています。すなわち在庫がある過去のパーツを流用できるため、修理業者としては大歓迎というわけです。

引き続きiFixitは新SEの分解を進めており、パーツの互換性以外もテストしているとのことです。続報があり次第、本誌でもお伝えする予定です。

ソース:https://japanese.engadget.com/jp-2020-04-27-ifixit-iphone-se-8.html