iFixitがiPhone 12 miniを分解。「高性能をminiに詰め込む」秘密が明らかに

2020年11月16日

ハイテク製品の分解でおなじみの修理業者iFixitがiPhone 12 miniの分解レポート完全版を公開し、「ハイエンドの性能をいかにして小さなボディに搭載したか」を明らかにしています。

まずiPhone 12 miniのバッテリー容量は8.57Whであり、iPhone SE(2020)の6.96Whより大きいとはいえiPhone 12の10.78Whよりも少なめです。ここまでは先日の分解動画でも伝えられたとおりですが、他のiPhone 12シリーズより小さくする工夫はそれだけではありません。

iPhone 12でも触覚フィードバックを実現するTaptic Engineが前年より小型化されていましたが、iPhone 12 miniではさらに25%も小型化。そのうえスピーカーも小さくなり、環境光センサーも見当たらない(「存在しない」のではなく、小型化の可能性を含めて「見つからない」)とのこと。

iPhone12mini
iFixit

そうして内部スペースを稼いでいる一方で、Taptic Engineと底面スピーカーとも筐体に「ぴったり」フィットし、iPhone 12と12 Proにはあったヘッドホン端子を設ける余裕(端子は実際はありませんが、入れようと思えば入れられるという意味)がminiには全くないと指摘されています。

またEU版とミリ波対応の米国版モデルを比べた場合、カメラの近くにある「正方形」が前者は空っぽに対して後者は部品が詰まっており、米国版ではミリ波用アンテナが配置されているのではないかと推測(X線透視でも中味が見えず)されています。

iPhone12mini
iFixit

かたやカメラ部品を交換してもなんら問題なく動作したとのことで、iPhone 12で注目を集めていた「アップル公式ツールなしには交換不可」の心配はないもようです。

iFixit恒例の修理しやすさスコアは10点中6店。小さな筐体にギッシリと部品が詰まったiPhone 12 miniですが、DIY修理派にはうれしいことに、画面を修復したりバッテリーを交換するのは比較的簡単とのことです。

その一方で背面を覆うガラスは壊れやすく交換は現実的ではない(本体ごと交換が必要)とあり、アップル公式サポートが受けやすくなるAppleCare+に加入した方が無難かもしれません。

ソース:iFixitがiPhone 12 miniを分解。「高性能をminiに詰め込む」秘密が明らかに – Engadget 日本版