Galaxy S25 Ultra、Snapdragon 8 Gen 4搭載でGeekbenchに登場も控えめな結果に

2024年9月24日

Samsungの次期フラッグシップスマートフォン、Galaxy S25 Ultraが初めてGeekbenchのデータベースに姿を現した。この登場により、2025年に発売予定の同機種の、そしてそれに搭載される“特別仕様”のSnapdragon 8 Gen 4に関する貴重な情報が明らかになった。

Galaxy S25 Ultra初のベンチマーク結果と搭載チップセット

Geekbenchに登場したGalaxy S25 UltraはUSモデルとみられ、モデル番号はSM-S938Uとして記録されている。注目すべきは、同機種に搭載されているチップセットだ。ベンチマーク結果によると、Galaxy S25 UltraにはQualcommの最新プロセッサ「Snapdragon 8 Gen 4 for Galaxy」が搭載されている。

FireShot Capture 340 samsung SM S938U Geekbench browser.geekbench.com

Snapdragon 8 Gen 4 for Galaxyは、Qualcommが特別にSamsung向けにカスタマイズしたチップセットであり、通常版のSnapdragon 8 Gen 4とは異なる特性を持つ可能性がある。Snapdragon 8 Gen 4のチップセットの特徴として、新たに採用されたOryon CPUコアが挙げられる。

ベンチマーク結果によると、Galaxy S25 UltraのGeekbenchスコアは以下の通りとなっている:

  • シングルコア:3,069ポイント
  • マルチコア:9,080ポイント

これらのスコアは、同じSnapdragon 8 Gen 4を搭載すると予想されるOnePlus 13の早期テスト結果と比較すると、やや低めの数値となっている。OnePlus 13は以下のスコアを記録している:

  • シングルコア:3,216ポイント
  • マルチコア:10,051ポイント

このスコアの差は、チップセットの動作周波数の違いに起因する可能性が高い。Galaxy S25 UltraのSnapdragon 8 Gen 4 for Galaxyは、高性能コアが4.19 GHz、効率重視コアが2.9 GHzで動作しているのに対し、OnePlus 13のチップセットはそれぞれ4.32 GHzと3.53 GHzで動作していた。しかし、この結果は開発初期段階のものである可能性が高く、最終製品までには大幅な改善が期待できる。

Geekbenchのバックエンドコードを分析したところ、テスト中にスロットリング(性能低下)は発生しておらず、チップセットは安定して動作していたことが確認されている。これは、Samsungが熱設計に注力していることを示唆しており、将来的なパフォーマンス向上の余地を残している。

Snapdragon 8 Gen 4の正式発表は2024年10月21日に予定されており、Galaxy S25 Ultraの発売は2025年1月初旬と見込まれている。この期間中、SamsungとQualcommは協力してチップセットの最適化を進め、最終的なパフォーマンスを向上させる可能性が高い。

また、Galaxy S25 Ultraのメモリ構成についても注目が集まっている。Geekbenchの結果では12GBのRAMが搭載されていることが明らかになったが、これは2025年のフラッグシップモデルとしては控えめな容量だ。ただし、16GBのRAMを搭載したモデルが用意される可能性も否定できない。

Galaxy S25 Ultraの外観デザインについても、最近リークされたケース画像により、若干の変更が加えられることが示唆されている。これらの情報を総合すると、Samsungは次期フラッグシップモデルで革新的な変更を加えつつ、性能と効率のバランスを慎重に調整していることがうかがえる。

Xenospectrum’s Take

Galaxy S25 UltraのGeekbenchスコアが予想を下回ったことは、一見すると懸念材料に思えるかもしれない。しかし、この結果は開発初期段階のものであり、最終製品までには大幅な改善が見込まれる。

Snapdragon 8 Gen 4 for Galaxyの採用は、SamsungとQualcommの緊密な協力関係を示している。カスタマイズされたチップセットを使用することで、Samsungは独自の最適化を行い、競合他社との差別化を図ることができる。現時点でのベンチマークスコアは控えめだが、これは効率性を重視した戦略的な選択である可能性も高い。

だが、AIに注力するデバイスが増えている中、12GBのRAM搭載は控えめに見える。より上位の16GBモデルの存在も考えられ、ユーザーの選択肢が広がることを期待したい。

Galaxy S25 Ultraの発売まではまだ時間があり、今後さらなる情報が明らかになることだろう。だが最終的には、ベンチマークスコアだけでなく、実際の使用感や新機能の有用性が、ユーザーの選択を左右することになることもまた確かだ。

ソース:Galaxy S25 Ultra、Snapdragon 8 Gen 4搭載でGeekbenchに登場も控えめな結果に | XenoSpectrum