アップル、30WのGaN充電器を2022年内に発売?iPhone 14(仮)の高速充電用か
2022年03月8日
アップル初のGaN(窒化ガリウム)充電器は、16インチMacBook Pro(2021)用の140W電源アダプタとなりました。それに続き、同じくGaNの30W充電器を2022年内に発売するかもしれないとのアナリスト予測が報じられています。
このウワサの発信源は、アップルのサプライチェーン情報に精通するアナリストMing-Chi Kuo氏です。長年Kuo氏は投資家向けメモを発表するに留まっていましたが、先週末にTwitterアカウントが登場し、第3世代iPhone SEや次期iMac Pro/Mac Proのことなどを次々とつぶやいています。
Kuo氏のツイートによれば、新型GaN充電器は30Wの出力と新たなフォームファクタを備えるとのこと。特に「iPhone用」や「Mac向け」のような形で対応する製品は特定していません。
すでにAndroidメーカーは最大240Wもの超高速充電に向けて突き進んでおり、アップルがたとえばiPhone 14用に30Wの充電器を用意すること(iPhone 13シリーズ用は20W)は理に叶っているとも思えます。
その一方で、30WならばMacBook AirやiPad Air、iPad Proすべてが充電でき、たった1つで賄えることはユーザーにとっても(製品を売り込みやすくなる)アップルにとっても理想的かもしれません。
GaN素材は、従来のシリコン半導体採用と比べてACアダプタの部品数を少なくでき、より小型かつ軽量を実現しやすくするものです。たとえば上述の140W電源アダプタも、GaN技術を使っていなければ、かなり大きなサイズになっていたと考えられます。
アップルは充電器の電力を強調しないため、この電源アダプタも噂の第5世代iPad Airなどにひっそりと同梱、ないし同時発売されてデビューする可能性があります。
とはいえ、最近のアップルはiPhone 11世代では18W、iPhone 12世代では20Wと充電器の出力を小刻みに更新しています。しかも最近は充電器を別売にしているため、iPhone 13からiPhone 14(仮)に乗り換える場合は、以前のアダプタを流用できなくもないが、高速に充電したければそちらも買い替えるしかないのかもしれません。