米国、中国メモリー企業の制裁検討…サムスン電子・ハイニックスも打撃の可能性

8/3(水)

中国内のメモリー半導体メーカーに米国製半導体装備の輸出を制限する措置が現実化した場合、中国に工場を置いた韓国半導体メーカーが中長期的に相当な打撃を受けるという専門家の分析が発表された。 ソウル大学材料工学部のファン・チョルソン碩座教授は2日、中央日報紙の電話取材に対して「NAND型フラッシュメモリー装備の中国輸出が禁止されれば、中国で工場を運営しているサムスン電子とSKハイニックスは生産に支障を出るのは必至だ」とし「すでに極端紫外線(EUV)装備の搬入が禁止された状況なのでDRAM工場もあるSKハイニックスは次世代製品生産に困難を強いられるだろう」と観測した。続いて「レガシー(旧型工程)ファブ(工場)に転換すると言っても、装備維持・補修をすることができなければ、最悪の場合、撤退危機に置かれる可能性がある」と付け加えた。 サムスン電子は中国西安にNAND型フラッシュメモリー工場、蘇州にテスト・パッケージング(後工程)工場がある。SKハイニックスは中国無錫にDRAM工場、重慶に後工程工場、大連にNAND工場を稼動している。 韓国半導体業界は慎重な反応だ。匿名を求めた業界関係者は「米国が半導体産業育成のための支援法案を通過させたが(中国への半導体装備輸出禁止は)まだジョー・バイデン政府の最終意志決定が出てきていないので状況を予測しにくい」と話した。 行き過ぎた懸念を警戒する声もある。業界は、SKハイニックスの場合、EUV装備が必要な10ナノメートル(10億分の1メートル)級の第4世代(1a)DRAMは京畿道利川(キョンギド・イチョン)で生産し、中国ではまだ緊急の状況ではないと判断している。ある財界関係者は「米国が中国を圧迫するという意志は明確だが、こうなる場合、韓国だけでなく中国内のインテルやマイクロンなど米国メーカーや台湾TSMCも打撃を受けることになる」とし「互いに用心深くならざるをえない」と診断した。 これに先立ちロイター通信は1日(現地時間)、米国政府が中国長江存儲科技(長江メモリー・テクノロジーズ、YMTC)など中国内のメモリー半導体メーカーに128層以上のNAND型フラッシュメモリーを作るために使う米国製半導体製造装備の輸出を制限する方案を検討中だと報じた。ロイターは「この措置に踏み切れば、サムスン電子やSKハイニックスが打撃を受ける可能性がある」と伝えた。ただしロイターは「バイデン政府の検討が初期段階であり、まだ規制に関する草案が作成されていない状態」と付け加えた。 先月29日にはブルームバーグ通信が「14ナノ工程より微細な製造技術を適用した装備を中国に輸出することを禁止する」という内容の公文書を米国商務省が自国内のすべての半導体装備メーカーに送ったと報じていた。

ソース:米国、中国メモリー企業の制裁検討…サムスン電子・ハイニックスも打撃の可能性(中央日報日本語版)