半導体の受託生産世界最大手 台湾 TSMC 米に新工場建設へ

半導体の受託生産で世界最大手の台湾のTSMCは、6日、2024年の操業開始を目指してアメリカ西部アリゾナ州に建設している工場のそばに、新たに別の工場を建設すると発表しました。

この工場では、現在、世界で量産されている半導体のなかでも最先端の、回路の幅が3ナノメートルの製品を2026年から生産する計画です。

2つの工場の建設で、TSMCのアリゾナ州への投資額は、400億ドル、日本円で5兆5000億円規模にのぼることになります。

バイデン政権は、中国に対抗するため、先端半導体の生産が台湾に集中する現状を改め、アメリカ国内での生産拡大を促していきたい考えで、ことし8月には520億ドル以上、日本円で7兆円以上を投じて半導体の国産化を促進する法律を成立させています。

このため、今回のTSMCの発表について「過去最大規模の海外からの投資だ」と歓迎しています。

TSMCは、日本政府からの補助金を得て、熊本県にも半導体の工場を建設することにしており、台湾有事も念頭に、各国政府の支援も受けながら生産施設を台湾以外の場所に分散させる方針を鮮明にしています。