北海港湾で貨物船渋滞、世界の輸送能力の2%に影響=IfW

JULY 7, 2022

[ベルリン 6日 ロイター] – ドイツのキール世界経済研究所(IfW)のビンセント・シュタメル氏は、北海の港湾で貨物船が異常に渋滞しており、世界の貨物輸送能力の2%超相当が止まっている状態だと語った。「現状ではコンテナ船の渋滞が解消するめどは見えない」という。

ロシアのウクライナ侵攻や中国のコロナ感染予防のロックダウン(都市封鎖)の影響が波及している。

同氏によると、中国の港湾でも同様に貨物船の渋滞が拡大している。ドイツや欧州連合(EU)と海外、特にアジア地域との交易に影響が出ているとし、具体例としてアジアからの家電製品や家具や繊維製品の輸送を挙げた。

欧州とアジアを結ぶ交易の要所である中東の紅海でもコンテナ船の動きが通常に比べ約2割減っているという。

シュタメル氏は、こうした世界の貨物船輸送の停滞はコロナ禍の影響が最初に直撃した時期以来だと指摘した。

大手貨物輸送会社はここ何カ月もコンテナ船のスケジュールのやり繰りに苦労している。ドイツの大手業者は顧客らに対し、在庫管理のジャストインタイム方式のリスクを警告。「だれであっても物流の日程などに相当の余裕が必要になる」と訴えている。

ソース:北海港湾で貨物船渋滞、世界の輸送能力の2%に影響=IfW | Reuters