ベトナム、半導体企業と協議 初の製造工場建設視野=関係筋
10/31
[ハノイ 31日 ロイター] – ベトナムは同国への投資を促進し国内初の半導体製造工場を建設する可能性を視野に半導体関連企業と協議を行っていると、複数の関係者が明らかにした。ただ、米業界幹部は高額なコストがかかると警告する。 ベトナムには米インテルの世界最大規模の半導体パッケージング・試験工場があるほか、複数の半導体設計ソフトウエア会社も拠点を構えている。 米・東南アジア諸国連合(ASEAN)経済協議会のベトナム事務所代表Vu Tu Thanh氏はここ数週間で、半導体製造工場運営会社を含む数社の米企業と協議が行われたとロイターに語った。協議は予備段階だとし企業名には言及しなかった。 また、ある業界幹部は匿名を条件に、協議には半導体受託生産大手の米グローバルファウンドリーズと台湾の力晶積成電子製造(PSMC)が関与していると述べた。 ベトナム初の半導体製造工場を建設する狙いがあり、自動車や電気通信アプリケーション向けにそれほど高度ではないチップを手がける可能性が高いという。 ただ、ベトナムで事業展開する米半導体設計大手シノプシスの副社長、ロバート・リー氏は製造工場建設への政府補助金提供に慎重な見方を示す。 29日にハノイで開催された業界会議で、建設費は500億ドルに上る可能性があるとし、500億─1500億ドルの半導体向け支出を計画する中国、米国、韓国、欧州連合(EU)と補助金で競合することになると指摘した。