ドイツ、半導体生産支援へ200億ユーロ用意-数週間内に発表の見通し
2023年7月24日
ドイツのショルツ政権は、国内の半導体生産を強化するため200億ユーロ(約3兆1300億円)を拠出する計画だ。地政学的緊張が高まる中で同国のテクノロジー業界を支援し、重要部品の供給を確保する狙いがある。
協議に詳しい関係者によると、この資金は気候変動基金から引き出され、2027年までにドイツ国内外の企業に分配される。
通常の予算の枠外に置かれている同基金は1800億ユーロ規模で、経済の脱炭素化に投資することが当初の設立目的だった。だが、ドイツ政府が通常の歳出を抑えようとする中で同基金の適用対象は拡大している。協議が非公表だとして匿名で話した関係者によると、政府内では現在、同基金の配分が話し合われており、数週間以内に発表する見通しになっている。
ドイツ経済省、財務省はコメントの要請に応じなかった。
ドイツ政府は既に、米半導体大手インテルの新工場に100億ユーロを支援することで合意。台湾積体電路製造(TSMC)、独インフィニオンテクノロジーズなどの企業に約70億ユーロ余りの補助金を提供することでも、合意をまとめる過程にある。