ザッカーバーグも生成AI開発チームを設立へ…インスタグラム、ワッツアップなどへの導入を目指す
Mar. 02, 2023
- ChatGPTの人気に伴い、多くの企業が生成AIテクノロジーに取り組み始める中、メタもそれに続いた。
- マーク・ザッカーバーグCEOは、生成AIに特化した「トップレベルのプロダクトグループ」をメタに新設すると述べた。
- しかし、メタはメタバースの実現を懸命に追い求める中で、2022年には140億ドル近くを失っている。
メタ(Meta)はメタバースの探究に続き、今度は盛り上がりを見せているAIテクノロジーに取り組むことになった。
コンテンツを生成できるAIに特化した「トップレベルのプロダクトグループ」を創設し、「このテクノロジーを当社のさまざまな製品に組み込み、それを用いた楽しい体験の提供」に注力すると、マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)CEOは2023年2月27日、フェイスブック(Facebook)に投稿している。
「長期的には、さまざまな方法で人々を助けることができるAIペルソナの開発に注力する」と続け、すでにワッツアップ(WhatsApp)やメッセンジャー(Messenger)ではテキストで、インスタグラム(Instagram)では画像でAI導入を模索していることを明らかにした。
「トップレベル」が何を意味するのか、投稿では特定されていない。
メタの生成AIへの進出は、AIチャットボットのChatGPTが大きな話題となって以来、多くの企業がこのテクノロジーに取り組むようになったことを受けたものだ。大手ハイテク企業のライバルであるグーグル(Google)、マイクロソフト(Microsoft)、スナップチャット(Snapchat)はいずれも、自社版のAIボットを開発しようとしている。
だがAIの前にザッカーバーグが熱心に取り組んでいた製品がある。彼がインターネットの未来だと考えているメタバースだ。ザッカーバーグがメタバースの実現を懸命に追い求める中で、メタは2022年に137億ドル(約1兆8000億円)を失った。
2021年と2023年では状況が大きく違う
しかし、フェイスブックを運営するメタが、メタバースに戦略的軸足を置くと発表した2021年と比べ、今は状況が大きく変わっている。テック業界全体が大量の人員削減に揺れているのだ。パンデミック時のeコマースブームで過剰雇用した企業は、現在、需要の落ち込みに直面している。
メタもこうした問題とは無縁ではない。コスト削減のため、11月には1万1000人をレイオフし、2023年は「効率化の年」になると宣言した。
メタバースの構築を担っているリアリティ・ラボも、効率化推進の対象になると、ザッカーバーグは2月1日に行われた第4四半期決算説明会で述べている。その取り組みには、同社の他の部門と同様に、組織構造をフラット化することも含まれている。
また、メタはさらなる収入源を確保しようとしている。2月19日にはフェイスブックとインスタグラム向けの有料プログラム「Meta Verified」を開始すると発表した。ウェブ経由の場合は月額11.99ドルから利用できる。ウォール街のアナリストによると、これはツイッターが開始した有料サービス「ツイッター・ブルー」に似たようなもので、メタに20億ドル(約2700億円)の収益をもたらす可能性があるという。
メタの株式は、2月27日に0.5%高の169.54ドルで取引を終え、今年に入ってから41%近く上昇している。
ソース:ザッカーバーグも生成AI開発チームを設立へ…インスタグラム、ワッツアップなどへの導入を目指す | Business Insider Japan