イギリス、電子機器の充電端子の統一を模索 EUに合わせるか
2024年10月16日
イギリス政府は、すべての新しい電子機器について、同じタイプの充電ケーブルの使用を義務付けることを検討している。
10月に開始された意見公募では、多くの最新機器で使用されている「USBタイプC」など特定の端子を持つものに、充電ケーブルを統一する利点について意見を求めている。
イギリス政府は当時、同様の規則を検討していないとしていた。
EUは、中型・小型電子機器のメーカーに「USBタイプC」端子の充電器の使用を義務付けることで、電子廃棄物の削減を目指している。
米アップルはEUの方針を批判していたが、最終的には2023年に発売した新型iPhoneで、独自の接続端子「ライトニング」を廃止した。
携帯電話から電子書籍リーダー、ヘッドフォンに至るまで、電子機器の充電ポートやケーブルの仕様は依然として多様だ。
EUの法律に従い、現在では多くの機器が「USBタイプC」の充電ケーブルを使用しているが、「マイクロUSB」などの他のケーブルを必要とする機器もある。
アップルは2012年に発売した「iPhone 5」で、独自のライトニングケーブルを導入した。
だが10年以上使用された後、昨年9月発売の「iPhone 15」を皮切りに、同社の最新機種では充電端子が「USBタイプC」に置き換えられており、ライトニングは段階的に廃止される。
消費者団体は、電子機器の接続端子が違うために必要になったり、廃棄されたりするケーブルの多さをたびたび指摘してきた。
電気製品の再利用とリサイクルを奨励する慈善団体「マテリアルズ・フォーカス」は、銅の需要拡大に応えるため、人々に古いケーブルのリサイクルを呼びかけている。
同団体による調査では、イギリスには使用されていないか廃棄されたケーブルが6億本以上あることが示唆されている。
一方でEUの指令により、今後数年間に廃棄されるライトニングケーブルが増加するだろうと警告する声も以前から出ている。